男性ニキビの原因は8割方が皮脂の過剰分泌によるもの
一般的にニキビは皮脂が多い人ほどできやすいものです。
ニキビの原因であるアクネ菌は皮脂の量に比例して増加するため、皮脂が多ければ自ずとニキビができる確率が高まります。
その上で男性は女性よりも皮脂の分泌量が多いため、相当な乾燥肌の人を除けば、ニキビの原因は十中八九、皮脂の多さです。
【男性と女性の皮脂分泌量の違い】
男性ニキビ対策(3ケ条)
【その1】ビタミンC誘導体ケア
ビタミンC誘導体には皮脂の抑制効果(乾燥効果)があるため、皮脂を抑える対処療法的な手段として活用できます。サプリメントではなく化粧水などを直接的に肌に塗布することで物理的な皮脂抑制が期待できます。
なお、ビタミンC誘導体はビタミンCを安定化させた成分で、化粧品配合する際に用いられます。効果はビタミンCと同じです。
【その2】洗顔の見直し
洗顔をやって皮脂を落とすことは一見合理的に見えて非合理だったりします。
肌は乾燥を回復させるために、自ら皮脂量を調整する機能があります。皮脂をごっそり落として肌を乾燥させてしまうと、その分、多くの皮脂が分泌されるため、自ずと油っぽい肌になります。
特にメンズ洗顔料だと元々の洗浄力の強さに加えて、スクラブやクレイ(炭)など皮脂を落とす成分が大量配合されており、洗顔後は肌が乾燥している場合が大半です。これにより皮脂の過剰分泌を招いているケースも考えられます。
男性の場合はある程度の洗浄力は必要ですが、それでもスクラブやクレイ(炭)はやり過ぎです。普通の洗顔フォームであれば十分に皮脂は落とせます。
【その3】根本的には生活習慣の改善が必要
皮脂の分泌はホルモン(男性ホルモン)から命令されるものであり、物理的なスキンケアでは限界があります。
特にホルモンバランスを乱す暴飲暴食、ストレス、睡眠不足などは避けるべきです。ホルモンバランスが乱れることで、男性ホルモンが通常よりも多く分泌されるため、皮脂の過剰分泌に繋がります。
よく俗説的に「ストレスでニキビができる」と言いますが、あながち間違っておらず、ストレスがホルモンバランス乱すことで皮脂が過剰分泌され、ニキビの原因となり得ます。
アクネケア(殺菌ケア)は最低限の使用に抑える
アクネケアはニキビができた時の対策としては有効です。ニキビの原因たるアクネ菌を殺菌してニキビを沈静化します。ただ、あくまでニキビ予防にはなりません。
アクネ菌は皮脂の量に比例して増加するため、そもそも皮脂の過剰分泌を抑えなければ意味がありません。アクネ菌だけを殺菌したところでニキビはでき続けます。
むしろ長くアクネケアを続けることで肌のバリア機能が弱まり、肌荒れやニキビ慢性化を招く可能性があるため注意が必要です。